4188人が本棚に入れています
本棚に追加
その声は大きなもので雅達にもその律樹の叫びは聞こえており、
三「・・・律樹さん・・・。」
まさか律樹がそんなことを言うとは思っていなかった三浦は驚いたようにそう呟いた。
そして雅は、
雅「・・・そんなことを言うくらいならどうして俺のジャマをした!『黒煙屋』が言っていたぞ!すべてはお前がそいつらに関わったことで狂っていったと!お前のせいですべてが終わりだ!もうどうしようもなくなった!」
苛立ちを前面に出し、律樹をにらみつけながらそういってきた。
その雅の言葉に、
ビキッ!
悠のコメカミがそう音を立てた。
そして悠は律樹を後ろに隠しながら、
悠「さっきから何を自分のせいで起こった今の状況を律樹くんのせいにしているんですか。自業自得でしょう。会社のことも家のことも。あなたが体裁を気にするのも分かります。ですが、そればかりにとらわれてどうするんですか。・・・あなたがそんな人でも律樹くんは一生懸命あなたに答えようとやってきたんですよ。それを評価もせず、追いつけめるばかりか、暴力までふるい、怪我まで負わし、それでも親ですか!」
無表情からどんどん怒りの表情へと変えながらそう言った。
雅「当たり前のことをさせていただけだ!それに暴力じゃなくしつけだ!子を親がどう扱おうが他人に関係はない!」
雅は悠を睨み返しながらそう言った。
悠「!子供はあなたの思うままに動く人形ではないんですよ!」
悠がもう我慢できないというようにそう言いながら立ち上がった。
雅「そんなもの分かっている!思うままに動くならどんなにいいか!」
悠「よくもそんなことを・・・。」
悠がそこまで言ったところで、
律「お父さん・・・お父さんにとって俺は何なんですか?」
と、律樹が何かを決意したように下へ向けていた視線を雅に向けてそう聞いた。
最初のコメントを投稿しよう!