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そんな雅に、
鈴「何を甘いことを。自分が傾けた会社を人に頼って立て直そうだなんて。」
鈴がそう言うと、
雅「黙れ!お前達に何が分かるというんだ!会社など経営したこともないクセに知ったような口を聞くな!」
雅がそう叫んだ。
そして、
雅「すべてが俺のせいではない!まわりまわったツケがどうして俺の時に来るんだ!?」
最後は行き場のない怒りを発散するかの様にそう叫んだ。
悠「まぁ、確かにあなた1人のせいで今の経営状態になっているわけではないでしょう。ですが、あなたのここ数年の取り組みが経営を悪化させたのは間違いありません。」
雅「何故そう言いきれる!」
悠の確信を持った言い切り方に雅が食って掛かると、
鈴「調べたからに決まっているでしょう。あなたの会社のことも、あなたが何をしていたのかも。」
鈴がいつの間に取ってきたのかかばんから分厚い紙の束を取り出し雅の前に、
ドンッ!
と音を立てておいた。
雅「・・・・・・。」
雅は無言で置かれた紙の束をめくり、中身を見た。
すると、
雅「なっ!?」
雅は驚きの声を上げ、唖然とした表情でぱらぱらとページをめくり食い入るように見ていった。
そんな雅に、
鈴「確かに私達は社長なんてなったことはありません。もちろん会社の経営だって携わったことはありません。ですが、そんな私達でもその調べた資料を見れば、どういう状況なのかはすぐにわかります。」
鈴がそう一気に言った。
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