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殴られる直前に鈴は三浦から手を離しており、
ドタッ!
殴れた勢いそのまま床へと倒れこんだ三浦。
そんな三浦に、
雅「お前だけは・・・信用していたのに!」
雅は苦しそうにそう言いながらまた胸ぐらを掴み、三浦の上半身を無理やり起こした。
その雅の言葉を聞き、
三「・・・はは、『信用していたのに』ね。俺はあんたの事を信用なんてしたことない。ここを乗っ取るのが最初から目的だったからな。」
三浦は笑いながらそう言った。
雅「ここで雇ってほしいと言ってきたその時から会社を乗っ取ることが目的だったということか!」
そう言った雅の三浦を掴む手は怒りで震えていた。
三「だからそう言っているだろう。・・・楽しかったよ。あんたの沈んでいく様を見るのは。俺がジャマしていることにも気付かず、上がらない業績に頭を抱え、どんどん荒んでいく。たまらなかったね。最後には家族も会社も、人の信頼もすべてをなくしている。傑作だね。」
三浦はもう何もかも終わりだという様にそう諦めを含んだ声でそう言った。
雅「・・・この!」
雅は怒りでもう1発殴ろうと腕を引き上げた。
が、雅がそれを振り下ろす前に、
ガンッ!
という音がして、
三「ぐっ・・・。」
三浦のうめき声が聞こえてきた。
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