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それを聞いて、
三「そ、そんなバカな・・・じゃあ、俺はあいつにいいように使われていただけだという事か・・・。」
三浦は目を見開き、震える声でそう言った。
鈴「だからさっきからそうだと言っているじゃありませんか。・・・自分でもうすうす気付いているんでしょう?」
三「・・・・・・・・・。」
鈴の問いに答えず、というよりも答えられないほど愕然とする三浦。
そしてさっきまで暴れていたのが嘘かの様に大人しくなった。
悠「はぁ。やっと分かったようですね。鈴、もうその人への用は終わりました。連れて行ってください。」
悠はやっと終わったというようにそう鈴に指示した。
鈴「そうですね。」
鈴はそう言って立ち上がると、
鈴「あなたもさっさと立ってください。」
そう言って三浦を力ずくで立たせた。
が、
ガクッ・・・
三浦は立たされても、そのままの状態でいることすらできないほど呆然としており顔に精気がなかった。
そんな三浦に、
鈴「まぁ、こうなっても仕方ないですかね。さて、とろとろしている時間はないので担いで連れて行きますね。」
鈴はそう声をかけ、念のために手をロープで縛ると肩に担いだ。
それを見て、
雅「おい!どこへ連れて行く気だ。俺はまだそいつに話がある。」
雅がそう鈴に声をかけたが、
鈴「いえ。あなたが話をするべき相手はこの人じゃなくて悠ですよ。こんな人と話す必要などもうありません。というよりも会話にならないでしょう。」
鈴はそう言って悠の方をチラリと見て、悠が頷いたのを確認してから、
三「うそだ・・・うそだ・・・。」
担がれ、そうボソボソと呟く三浦と共に部屋を出て行った。
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