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その悠の説明に、
雅「そうか。」
雅はほっとしたような表情を浮かべてそう言った。
それに対し、
悠「意識が戻り、後遺症がなかったからと言ってあなたがした事が許されるわけではありません。例え『黒煙屋』から何をするのかという事を聞いていなくても、光希があんなことになっても計画を止めようとしなかったんですから。」
悠が厳しい口調でそう言った。
雅「そんな事言われなくてもわかっている。・・・あの子に判断を託すのは今回の1番の被害者だからか?」
悠「それも理由の1つです。」
雅「も、という事は他にも理由があるのか。」
悠「えぇ。実は光希くんは律樹くんよりも早く私達に依頼をしてきていたんです。」
雅「!!どういうことだ?」
悠の言葉に雅は驚き、そう聞いた。
悠「そのままですよ。光希くんは私達に『親友を助けてほしい』という依頼をしてきたんです。ですが、光希くんと私達が直接会う前にあんなことになってしまいまして会えずじまいだったんですよ。」
悠がそう答えると、
雅「・・・そういうことか。どこでお前達の存在を律樹が知ったのかずっとわからなかったんだ。そうか、あの子から聞いたんだな。」
雅はずっとのどの奥でひかかっていた疑問が解け、頷きながらそう呟いた。
そんな雅に、
悠「疑問が解けたようでよかったです。では、光希くんに判断を委ねるという事で良いですか?彼以外にピッタリの人物はいませんから。」
悠が話を戻してそう確認した。
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