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悠は携帯を取り出した。
悠「鈴からです。『まだ終わらないんですか?』・・・あぁ、終わったと連絡するの忘れてました。」
冬慈が迎えに来るというので慌てていたため鈴に連絡をいれるのをすっかり忘れていた。
そんな悠に、
冬「鈴に連絡を入れるなら山里の母親を明日の朝、面会の時間になってからすぐにつれてくるという事もついでに伝えてくれ。」
冬慈がそう言った。
悠「明日ですか。」
冬「あぁ。一応いつが良いかと本人に聞いたが、『明日会えるなら明日でお願いします。』と言われた。」
悠「本人が・・・わかりました。伝えておきます。」
悠はそう言ってメールの作成を始めた。
冬「そんなに驚くことじゃない。明日と言ったのは会いに行く日を伸ばせば、伸ばすほど怖くなるからだろう。」
悠「それもそうですね。」
冬「あっ、あと山里の息子にも母親と会う心の準備をしっかりするように言っておけ。」
冬慈は思い出しようにそう付け加えた。
そんな冬慈に、
悠「それは大丈夫だと思いますけど。光希くんもいますし。」
悠がそう言うと、
冬「甘い。あれだけ会うのを嫌がっていたのが平橋がいるならとやっと会うことを決意したんだ。直前で逃げ出す可能性は十分ある。そうならないようにしっかり見ておけよ。」
冬慈が呆れたようにそう言った。
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