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その律樹の言葉を聞き、
絢「!!あぁ、私もよ。私もずっとあなたに会いたかったわ。あなたを置いて出て行くつもりなんてなかったの。私の考えが甘かったばかりにあなたに悲しい思いをさせてごめんなさい。今更こんなことを言っても言い訳にしか聞こえなくて信じられないかもしれないけれど。」
絢子は律樹を抱きしめる腕の力を強め、そう言った。
律「・・うっ・・・。」
律樹は嗚咽でしゃべることができず、無言で首を横に振った。
そして少し落ち着いたところで、
律「信じるよ。理由は、だいたい、説明して、もらった。明確な、理由を教えて、もらったわけ、じゃないけど、自分が置いて、いかれたわけじゃ、ないって事は、わかったから。それに、さっき部屋の、外で言ってくれた言葉も、ちゃんと聞こえた、から。」
途切れ途切れだがはっきりとそう言った。
絢「あぁ・・・ありがとう。ありがとう律樹!ずっと、ずっと会いたかったわ!
」
絢子は感嘆の声をあげ、それ以外の言葉が出ないというように『ありがとう』と『会いたかった』を繰り返した。
それを見て、
光「言った通り。会うことに不安を感じる必要なんてなかったでしょ。」
光希がうれしそうに笑いながらそう言った。
それに対し、律樹は声を出さず頷きで返事を返した。
そんな3人を見て、
悠(もう大丈夫そうですね。)
と悠は心の中で思いながら鈴と冬慈を見た。
すると鈴もこちらを見ていて悠と目が合うと笑みを浮かべて頷いた。
そして、
鈴「一安心ですかね。」
と悠と冬慈にしか聞えないくらい小さな声でそう言った。
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