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それを聞き、
悠「そうですね。」
冬「そうだな。」
悠と冬慈が鈴の意見に頷いた後、
冬「さてわしはもう帰るぞ。あとは自分達でできるだろう。」
と冬慈が言った。
悠「はい。」
鈴「あとはいつもどおりですから。」
2人の返事を聞き、
冬「・・・今回の依頼の反省は覚悟しておけよ。今までで一番きつい説教だ。」
冬慈は少し間を開け、ニヤリと笑ってそう言うと顔を青くする2人を見てから音もたてず病室を出て行った。
冬慈が出て行った後、
悠「今までで一番きつい・・・ですか。」
鈴「どんな説教されるのか想像ができすぎて怖いですね。」
悠・鈴『はぁ・・・。』
2人は冬慈が最後に言った『今までで一番きつい説教』のことを考え、律樹たちにわからないよう同時にため息を吐いた。
そして、
悠「って今はそんな事を考えて沈んでいる時じゃありません。」
鈴「そうですよ。説教のことは後で考えましょう。こんな幸せの空間に水を差すようなことはしてはいけません。」
と、悠と鈴は律樹たちの方を見て沈んでいる気持ちを上げた。
その時見えた律樹の泣いてはいるものの今まで見ることができなかった心の底からの笑顔を見て、
悠「・・・いい笑顔ですね。」
鈴「そうですね。あれが見たかったんですよ。」
悠「本当に。」
うれしい気持ちで頭の中から『説教』の存在を消したのだった。
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