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律「わかりました、伝えておきます。」
律樹は受け取った領収証を封筒へ入れながら返事した。
その返事を聞いた後、
鈴「さて、次の話で最後の話になると思います。次の話は光希君へのお願いです。」
鈴がそう言って光希の方を向いた。
光「僕にですか?」
光希は鈴のお願いが思い当たらず首をかしげた。
鈴「そうです。・・・昨日、律樹君のお父さんとお話したことは知っていますか?」
鈴がそう聞くと、
律「!!」
律樹はその質問に驚き、
光「えぇ、聞きました。だいたいですけど。」
光希は普通にそう答えた。
鈴「では話が早いですね。昨日、律樹君を先に帰らせた後・・・・・・。」
鈴は昨日、律樹が部屋を去った後の話を話した。
鈴「ということなんですが、光希君に頼んでも大丈夫でしょうか?」
話終わると鈴は光希の事を見てそう聞いた。
話を聞いて、
律「・・・・・・・・・。」
涙を堪えるので必死で声を発することができないでいる律樹を見ながら、
光「もちろんです。任せてください。」
光希は悩むことなくそう笑顔で答えた。
そして、
光「まぁ、当分会わせるつもりはありませんよ。それだけのことをおじさんはしましたからね。」
と続けて怒りを含んだ笑みを浮かべていった。
律「でも・・・。」
それに対し、少し落ち着き声が出るようになった律樹が反論しようとしたが、
光「『でも』も何も受け付けないよ。おじさんも僕に判断任せたってことは自分が何をしたのかはわかっているって事だとは思う。でもそれとこれは別問題。そう簡単に会っちゃダメだよ。」
それを遮り、光希がそう有無を言わせぬオーラで言った。
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