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そんなやりとりを黙って聞いていた黒堂だったが、
黒「話終わったか?」
このまま黙っていたら存在を忘れられそうだと思い、そう聞いた。
清「あっ、忘れてたわ。どうぞ話してちょうだい。」
清美ははっと黒堂の存在を思い出し、そう答えた。
それを聞いて、
黒「だろうな。まぁ、それはどうでも良い。まず言わせてもらう。裏の世界で名の通ってる情報屋にうそはつかない。これが本来の俺の姿だ。この世界で生きていくのに情報屋を敵に回すことなんてしない。つぶされるのはごめんなんでね。」
黒堂はきっぱりとそう言った。
そして、
黒「それと、お前達と敵同士になろうとそうじゃなかろうと別に素の姿を利用するってことはしない。そんな卑怯なことは俺のプライドが許さないからな。お前達は好きにしろ。俺のこの姿を利用したければ利用すれば良い。」
黒堂はニヤリと笑って槙と識を見ながら言った。
それに、
槙「俺達だってそんなことしませんよ。」
識「そうだそうだ!」
槙と識はムッとしたようにそう言い返した。
それに対し、
黒「そうか。それは失礼。」
黒堂はバカにしたように言った。
そんな黒堂に槙と識が言い返す前に、
冬「ふっ、そのよくわからないプライドは父親ゆずりか。」
と冬慈が懐かしそうに笑いながら言った。
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