4188人が本棚に入れています
本棚に追加
/864ページ
そんな冬慈に、
黒「親父はプライドが高いんじゃなくて頑固だっただけだ。あれと一緒にされたくはない。それに俺は親父ほど頭も堅くない。」
黒堂は嫌そうな顔をしてそう言った後、
黒「俺がここに来たのは昔、親父がいたのがどんな所かって言うのを見たかっただけだ。あと、親父からあんたへの伝言を預かってる。それを伝えに来た。」
黒堂は冬慈に顔を向けて続けてそう言った。
それを聞いて、
冬「・・・あいつはいつ頃死んだんだ?」
冬慈は一瞬目を閉じた後、そう聞き返した。
それに問いに、
槙・識(えっ?死んでる?!)
槙と識は心の中で冬慈の言葉に驚き、黒堂を見た。
黒「もう3年くらい前だ。病気でな。気付いたときには手遅れで手の施しようがなかった。」
黒堂は特に表情を変える事なくそう答えた。
冬「そうか。」
黒「死んだ時期は知らないのも無理はない。外に情報が漏れないようにしていたからな。」
冬慈の呟きに黒堂がそう言うと、
冬「いや、それくらいだろうとは思っていた。病気が原因とは知らなかったがな。何かあったっていうのはわかっていた。」
冬慈が首を一度横に振ってそう言った。
最初のコメントを投稿しよう!