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そこでふと、
槙「そういえばさっきあいつが読んだ伝言に『お前の言った通りだった』って言葉がありましたけど、何が先生の言うとおりだったんですか?」
疑問に思っていた事を思い出し、そう槙が冬慈の方を向いて聞いた。
冬「あぁ。あいつと決別したときに『そんな事を言っているが、実際お前には人は殺せない。』と言ったんだ。」
冬慈はニヤリと笑って答えた。
槙「えっ?じゃあ、黒堂の父親は・・・。」
冬「そうだ。あいつは1人も殺してない。俺と決別してまで選んだ道だったんだがな。」
識「そうなんですか。あれ?じゃあ、黒堂はどうなんですか?」
さらっと会話に加わってきた識が次の疑問を口にした。
冬「わしが知っているかぎりじゃ息子もまだ殺しはしてないな。まぁ、殺しかけていることは多々あるようだがな。話をしていてわかったがあの息子はあいつとは逆のタイプだ。多分、仕事となると情けも容赦もないだろう。」
冬慈がそう答えると、
清「そうね。本人も言ってたわ。仕事だと思うとスイッチが入るって。それもお金や自分がおもしろそうだと思ったものによってやる気も変わるとも言っていたわね。」
清美が頷きながらそう言った。
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