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槙「・・・・・・。」
槙は無言のまま静かに寝室へと向かった。
その槙の顔は般若の面をつけたかの様におそろしい形相になっていた。
そして寝室へ着くと、
識「zzz・・・。」
はぎとったはずの布団をかけ、再び寝ている識がいた。
そんな識を見て、
ブチッ!
槙の堪忍袋の緒が切れた。
槙「起きろって何回言わせるんだ!それよりも仕事用の携帯がなってるのに起きないってのはどういう事だ!」
槙は普段、近所迷惑などを考え、怒鳴るとしても声を抑えていたが今日はもうそんな事も考えることなく、思い切り怒鳴った。
識「!!?」
あまりの怒鳴り声に識は飛び起きた。
そして起きた瞬間目に入った槙の顔にサーッと顔を青くし、
識「ごめんなさい!も、もう起きました!」
すぐにそう謝ったが、
槙「いつもいつも・・・謝れば許してもらえると思うな!だいたい今回は反省点も多くて、ふがいないと思わないのか!えぇ、どうなんだ!」
槙の怒りは静まることなく、いつもではありえない口調で説教が始まった。
そんな槙の説教を聞きながら、
識(ひぃっ!口調まで変わってる・・・あぁ~、完璧に切れてる。どうしてあのとき起きなかったんだ俺!)
あの起されたときに起きればよかったと後悔する識。
その後、識は食べることも飲み物を飲むこともできず、ひたらすら槙の説教を静かに聞いていた。
が、槙の怒りはとどまることを知らず、槙の怒りの声を聞いて何事かと清美がやってくるまで説教は続いたのだった。
終わり
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