議題その5

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学校の憲法の授業で宿題が出た。 内容はこうだ。 ー妻のお腹に包丁刺さっちゃった事件ー ざっと説明すると、 ※舞台は台所 夫が浮気をしていて、妻にその浮気がバレて 罵声を浴び、カッとなった夫は側にあった包丁を掴み妻の腹部を刺したというのが今回の事件でした。 しかしこれにはいろいろ食い違いの点がありました。 例えば夫の意見は包丁を掴んだのは妻で、包丁を取り上げたときに二人で倒れ運悪く腹部に刺さった。 などと有罪にも無罪にもなる ものでした。 これについて有罪か、はたまた無罪かというのを自分の意見を書き、答えなさいというのが宿題でした。 宿題を初めて早30分、ペンは全く進まない。 まるでネタが思い付かなくて小説を更新できない気分だ…。 そんなことを考えていると、ユナが夕食を運んできてくれた。 ごはんに、味噌汁、今日は和のテイストだった。 ユナ 「ご主人様、その宿題まだ終わってなかったのですか?」 ボク 「うーん…。なかなか思い付かなくてさー、ユナはー?」 ユナ 「もちろん終わらせました」 ボク 「やるなー」 ユナ 「とりあえず、ネットで質問したら懇切丁寧に返ってきたので、それを写しました」 ボク 「おいこらw」 ユナ 「一字一句間違えてませんから(キリッ」 ボク 「胸張んなwうーん…どうしよっかなー」 ボクは手に持っていたシャーペンを転がす。 やべー…全然おもいつかねー…。 そんなときだったユナがシャーペンを取ったのだ。 ユナ 「要はこんな問題の前提を変えちゃえばいいんですよ」 ユナはペンを滑らせる。 ボクはそれを黙って見つめる。 書いた内容はこうだった。 夫が浮気をしていて、妻にその浮気がバレて罵声を浴び、気持ちよくなった夫は側にあったナニを掴み、妻の股を挿(さ)した。 ユナ 「どうでしょう?」 ボク 「ベッドでやれw」
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