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閑話休題
俺は刀だが、涙がでてきたといった方がいいのか。悲しみが胸の底からこみ上げてくる。
「ヒッグ、おま゛え苦労したんだな。」
「泣いてるのか?」「うっせぇ」
キッドは小さな小さな声で「俺のかわりに泣いてくれてありがとう。」そういったように唇を動かしたように見えた。
さて話は今度は俺に移る。今俺は刀に捕らわれの身になっている(憑依)。
「気になってることがあるんだけどさぁ~。刀に憑依したからには、この刀曰く付きの物なんじゃないの?」
「よくわかったな。その刀はな・・・ゴクリ なんと鞘から抜けないのだ。」
「予想の斜め45度キター(・3・)おいおい主人公補正!!がないだと。」
「さっきから何を言ってる?その刀はな正真正銘の魔剣だぞ。一度抜けば血を吸うまでは鞘に戻らない魔剣だぞ。まぁ抜けないんだけどね(ボソ)」
「あああぁぁ終わりだ。早くも主人公の役が今この物語から消えようとしている。キッドなら見捨てないよね。」
「えぇぇ(露骨ないやがり方)」
「お願い見捨てないでくださいませ。orz」鞘のさきっぽから伸びてる縄?糸?を手のように動かし足に必死にしがみつく。
「まぁこの話は置いといて\(^^\)」険しい顔つきになる。
「お?どうした。トイレかトイレなら早くいっといれ・・・」一気に寒くなるリビング。
「・・・・」
べ、別にギャグに反応してもらわなくたって、悲しくなんかないんだからね。勘違いしないでよね
さっきキッドが顔を険しくしたのは、今日から学校に通わなければならないことをついさっきまで忘れていたかららしい。
ちなみに引っ越してきたばかりなので、今日から転校生らしい。
さらにさらに、引っ越す前までは幼なじみがいたという。
何、早くも幼なじみ属性が消えただと。
「何バカなこと考えているんだよ。ほら学校いくぞ。」呆れた声でいうキッド。
「そうだな。んじゃ手っ取り早くシャバに行こうぜ。」
俺の異世界転生はまだ始まったばかり、いつまでもクヨクヨしてられない。
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