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そんなこんなで時間は過ぎ、現在は昼休みである。
俺は基本的に休み時間と昼休み以外は殆ど寝ている。
眠いからな。
そして、数分前に学に起こされ、とりあえず俺の机と学の机をくっつける。
学はなにか嬉しいことでもあったのか、ニコニコと満面の笑みを浮かべながらバックからごそごそと弁当箱を取り出し、机に置いた。
二つ。
ん? 何故二つ? なんだ? こいつ大食いだったか? と数秒考え、あぁ、成る程と答えにたどり着く。
こいつは身長も低いし華奢だからきっと飯をたらふく食って肉をつけるんだな。きっと。
「と、殿!! 聞いてください!!」
内心で、うん、良いことだ。もっと食えと、何度も頷いていると、いきなり叫ぶ様に学が話し掛けてきた。
「ん? あぁ、どうした? 学」
「ここここ、これ殿に作って来たんですがッ!! 殿のお口に合うかわかりませんが良かったら食べて下さい!!」
目の前には差し出された弁当。
………ん? 俺に? なんだ? 確かに俺も何故か華奢な方だが、わりと頑丈だぞ?
てか、弁当持って来たんだか……。
でもまぁ。
「ありがとうな学。今日弁当忘れててパン辺りを買おうと思ってたんだ。助かる」
俺は弁当を受け取り、微笑みながら学の頭を撫でる。
純粋に、友人が弁当を作って来てくれるのは嬉しい。
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