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「あーつまんねぇ、マジでつまんねぇ…」
雲一つない青空に小鳥さえずる素晴らしき朝に東雲雲母(シノノメ キララ)は嘆いていた。
彼は他と変わらない一高校生であるが特徴を挙げるとすれば人一倍ネガティブだったりする。
彼は何も変わらず、ただ淡々と繰り返される日常に嫌気がさしていた。
それ故に口癖が「つまんねぇ…」である。
今日も遅刻ギリギリの時間に登校し、不機嫌そうに授業をうける。
変わらぬ日常は本日もいつもどおり平常運転であるはずだった。
雲母もそう思っていた。
つまらない日常は今日も明日も来年もずっと続くと思っていた。
そうでないことを祈りつつも。
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