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「じゃあ、君の身柄を確保させてもらうよ」
駐在が手錠を出すと、立河は、「逃げはしません。その前に咽喉が渇いたから一口飲ませて下さい」と、テーブルの上に置いてあったペットボトルを手に取り、一気に飲みほした。
「ウグッ」
見る見る内に立河の顔が腫れて、苦しみながら倒れた。
「キャアアアア!!」
「立河さん!」
志摩と真砂美の悲鳴が響いた。
「毒だ!」
駐在と保孝は慌てて立河へ駈け寄り、吐きださせようとしたが、もう手遅れだった。
駐在が、「救急搬送!すぐ連絡だ!」と、叫んだが、エリアマネージャーは、「外は嵐で船もヘリも呼べません!」と答えた。
この島は天気が悪いだけで、外へ助けを求める事が出来なくなる。
あっという間に立河は事切れた。
「くそ!目の前で犯人に自殺されるなんて!」
駐在は悔しがった。
「ワアアアアア!!!」
志摩は、立河にすがり、大声で嘆き悲しんだ。
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