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イズミと村上はあれから教習どころでなく、毎日警察と話すはめになった。
捜査が一段落し、一部の従業員以外は島を出る事になった。
イズミ達も島を出る事になった。
引き上げる客が大勢乗って、船はとても混んでいる。
教習の続きは本土で受ける事にし、船の免許は一旦諦めた。
張り切ってきたのでガッカリだ。
イズミは言った。
「当分休業するようだし、仕方がないか。合計六人が亡くなったあの島で、しかも犯人は従業員だし、これから客は減る一方だろうね」
事件が解決すればいいというものではない。
村上はぼやいた。
「船の免許は地元のマリーナへ行って取るしかないな」
「え?近所で取れるのか?」
「ああ。でも教官達は俺をガキの頃からよく知っている人達ばかりだから、嫌だったんだよね」
村上は我儘な坊っちゃんだ。
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