18人が本棚に入れています
本棚に追加
咲崎の事で分かった事は映画ならホラーを好み、甘い物やお菓子好きの偏食、黒いカードや今までの遊び代を含め金持ちという事。あと音痴。初カラオケだった咲崎に大笑いした時は膨れっ面で怒られた。おそらく感情的な咲崎を見るのは小森自身だけだろう。
次はどんな顔にしてやろうかと考え、行動し、また次の日会う。小森は楽しくなっている事に気づきだしていた。その度にバイトだと気持ちを留める。傍からは恋人同士に見えるだろう。そして小森は何故選ばれ、咲崎にとって自分とは何なんだろう、と思い始めた。聞けない何かに悶々とする小森をよそに咲崎は一日を過ぎる度に可愛く見えていた。
八月も後半になると小森も咲崎に慣れた。恋人並みに毎日を遊んでいても、肉体関係はない。小森はそうなっても問題ないと思っていたが、如何せん相手は雇い主、手は出せない。咲崎はバイト内容を満足しているのだろうか。
最初のコメントを投稿しよう!