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「……?…!?ガボボ!?」
最初に感じたのは息苦しさ。命の危険を感じるレベルでの苦しさだ。どうやらここは水の中のらしい。
「!?……?」
俺は戦を探す。しかし俺の周りに彼女の姿は無かった。巻き込まれなかったか、または別の場所にいるのか。ひとまず今は自分の命だ。俺は上に向かって泳ぐ。すると上の方に四角い光が見えてきた。取り敢えずそこが出口、空気があると信じて進むしかない。
「ぶはァ!はぁはぁ…ふぅ…。ここは…?」
どうやら出口で正解だったようだ。ようやく酸素を得た俺は、呼吸を整えると辺りを見渡す。
木製の壁、壁、生足、壁………ん?
「生足?」
俺が視線を上げると、そこには顔を真っ赤にした美少女が着物の裾を抑えて立っていた。
「どういう…ッ!」
困惑する俺の胸ぐらを少女が掴んで引き上げる。
「このっ…変態ッッッ!!!」
「ぶへらっ!?」
そしてそのまま、俺を壁ごと吹っ飛ばした
「ガッ…ごはっ…ぐへっ!」
俺はいろんな所に身体をぶつけながら転がり、ようやく停止した。
「なんなんだ一体……」
ここはどこだ?つか、あんな少女の細腕がが壁をぶっ壊せるほどの力を発揮するのはおかしい。というかありえない。人間の限界を超えている。俺の体が丈夫なのは元からだが…
なんなんだ…?あの少女は一体…
「姫様!何事ですか!?」
「お怪我は!?」
俺が壁に寄り掛かったまま考えていると、吹っ飛ばされた方から声が聞こえてきた。
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