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「なんか、珍しいな。ジョニーとこんなようけ話してんの。」
「俺、嬉かったんやで。
あのとき、エイト預かろうってみんなの前で真っ先に同意してくれたん、ガムやったろ。」
「へ?そやった?」
「そおやった。口だけやない、最初からちゃあんとエイトの面倒みてくれたんもガムやった。」
「やって、エイト可愛かってんもん!結局みんなかてメロメロやったんやし。
エイト当番取り合いやったやん!
エースなんて抱っこして離さんと『あと10分!あと5分だけ!』って、ジャッキーに『ええかげんにしぃや!』ってしょっちゅう叩かれてたわぁ。」
「はは、ホンマやなぁ。
けど、最初にエイト受け入れてくれたんは、ガムやった。俺ん時と同じやなぁって嬉かったんや。」
「あ、当たり前や!ガムはいつでも小さいコの味方やねんで!」
「ま、それが『おもろそうやん』はどーかと思うけどなぁ。」
「なんや、誉めてんの、落としてんのどっちやねん!」
「えー、俺かて誉めたいんやけどなぁ。ガムにはなんやオチが必要な気ぃしてな。」
「いらんわぁ、そんな気遣い!
あー、もういっぱい喋って腹減ったわぁ。なぁな、ジョニー、なんか作ってぇや。」
「そやな。帰ってみんなの朝メシ用意しよか。」
「おん、はよ帰ろ!」
…帰ろう。俺らのあの場所へ。
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