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「・・・ニー、ジョニーってば!」
「・・・え?」
ぼんやりした視界の中で、ひらひらと動く影。
耳に馴染んだ声に急にピントが戻った。
声の主は、中腰になって覗き込みながら、至近距離で手を振っている。
「・・・びっくりしたぁ。なにしてん、ガム?」
「こっちの台詞やわぁ。」
ほっとしたように解ける笑顔。
「誰かぼーっとしてはる思うたら、ジョニーなんやもん。 寝惚けてんかと心配したわぁ。」
「嫌やな、ちゃんと起きてるわ・・・」
いつの間にこんなトコに・・・
気付かないうちに立ち止まっていたのは、公園の入り口だったらしい。
あれからずっと避けていたのに。
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