*初彼*

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暑い夏。 先輩達と海へ行った。 夜の海は気持ちよくて大好き。 花火したり、バイク乗ったり開放的。 私は克己先輩のバイクに乗り、近くのコンビニに買い出し。 飲み物とお菓子をたくさん買ってバイクにまたがろうとすると、 …えっ?克己先輩の様子がいつもと違う? 「どうしたんですか?」 いつもは下を向くことなんてない明るい克己先輩が、珍しく黙って下を向いてる。 私が除きこむと、 ―ッ! 急に抱き締めてきた… 私はあまりに急だったから言葉を失ってただ抱き締められてた。 「…ごめん。急に… 魅… 付き合って…。」 いつもとは違う静かな声が私の耳元で聞こえた。 私は、付き合ったこともなく、ましてや告白なんて全然考えてない子供だった。 私は深く考えず 「ぅん。」 と、頷いた。 克己先輩は 力一杯私を抱き締めて喜んでくれた。 何故か私も嬉しくなって 顔を見合わせて クスッと笑った。 嫌なことなんて忘れられる気がした… このときの私は 幸せだった…
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