出会い

12/25

501人が本棚に入れています
本棚に追加
/81ページ
「小夜子、この人を風呂に案内してやってくれ。それに、お前の服も貸してやってくれ」 「うん。分かった」 小夜子が勢いよく返事をしたが、小春はそう言った俺の方を不安気に見詰めて来た。 その大きな瞳に涙をいっぱい溜めて 「安心しろ。疾風メンバーが必ず携帯を潰してくれる筈だから」 「族の……メンバーでしょ?信用出来ない」 「こいつ……」 クイクイと親指を立てて如月の方に向けて 「これでもその族の総長やってんだぜ。その総長が徴集掛けて下した命令は絶対に遂行される。警察に頼むより確実だと思うけど。だから、安心して風呂に入って来いよ」 「これでもは余計だろ?」 そう言いながら如月が軽く俺にパンチを出して来た。
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

501人が本棚に入れています
本棚に追加