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「じゃあ……お願いします」
そう言って立ち上がろうとした小春だったが力が入らなかったのか、また、その場にヘナヘナと座り込んでしまった。
「肩を貸します」
小夜子が気を利かせて小春の隣に同じようにじゃがんだ。
それと同時に如月の携帯が鳴り、すぐさま手にして話を始めた。
「小夜子、お前は着替えを用意してやってくれ。俺が風呂まで抱いて運ぶから」
「分かった。そうする」
俺はしゃがみ込んで、まだ震えの止まらない小春をゆっくりと抱き上げて、まだ、携帯で話中の如月を部屋に残して、風呂場へと向かった。
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