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部屋に戻ると、如月がまだ、携帯を手にして、誰かと連絡を取っている様子だった。
如月の眉間に皺が寄っている。
その緊迫した表情が気になった。
乱暴した相手が見つからないのかと危惧していると、如月が携帯を切った。
「四人は見つけて、全て携帯は潰したらしいけど、一人だけ逃げ出したヤツがいるみたいだ。そいつの携帯も見つかって無いし、緋英がこの近辺を捜してくれているようだ」
そう言いながら、如月が俺の勉強机の前の椅子に腰かけた。
背もたれを跨ぐように後向きに座る。
如月がここに来るといつもこの体制でこの椅子に座る。
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