如月の彼女として

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その声に反応した小春が顔を上げて、如月に視線を合わせて 「もう……大丈夫。歩けるから」 小春は自ら俺の腕の中から飛び降りようとしたので、小春が下りられやすいように、腰を屈めてしゃがんだ。 「本当に大丈夫なのか?」 地面に着地して、よろけた小春に如月が心配そうに手を添える。 「うん。大丈夫」 小春は如月に肩を貸して貰いながら保健室へと歩いて行った。 如月に寄り添う小春の小さな後姿と、さっき見せた大粒の涙が思考の中で交差した。
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