如月の彼女として

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ドアの向こうでは小春が如月を待っていたらしく、そんな小春の肩に腕を回して、廊下を歩きだした。 小春がちらりとこっちを振り返り、目が合ったが直ぐに逸らして、そのまま如月と共に帰って行った。 そんな俺を、緋英が机に頬杖を付いたままこちらを窺っている。 「どうした? 何か、言いたそうだな」 西日を浴びた緋英の赤い髪が光りに透け、陶器のような肌が余計に引き立って見えた。 幼馴染とはいえ、たまに男の俺でもドキリとするほど緋英が綺麗だと思う時がある。
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