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だが、最初の印象とは違い、人懐っこくて、どこか憎めない如月を今では気に入っている様子だった。
人を受け入れる許容範囲が大きい所が母の良い所でもあり、悪い所でもある。
そして、この家で如月に興味を持ったのは妹の小夜子だった。
人気モデルがファッション雑誌から飛び出て来たようだと如月を見てはしゃいでいた。
中学生に上がると直ぐに色気を出し始めた小夜子は、街でよく見かける何にでも興味を示して飛びつく女子中学生と化して、厳格な父親の眉間に皺を刻む原因となっていた。
そんな小夜子が如月に興味を持ち、如月がこの家から帰る頃には、五人ほどの女子中学生がこの家に集まって来ていて、ギャーギャーと黄色い声を出しては騒いでいた。
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