プロローグ

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いつしか自分の能力と向き合うようになった小夜子は、やがて世間の混乱へ身を投じる。 小夜子は2093年から命尽きる2095年までかつての米国政府が打ち出した強制的政策へ、各国から反旗を翻したCSX能力の戦士、彼らと反政府軍を立ち上げることになる 小夜子は救世主のように、かのジャンヌダルクのように崇められていく。矢面で戦う小夜子は自らの能力を惜しみなく使う。 自身の進化に歯止めを掛けられないと気付いたのは生体バランスが崩れだしてからだ。 血を吐きながらも、夫である肇に告げた「私…この能力を恨んじゃいないわ…どうせ生きる事が困難なら、皆の未来をかけて戦うほうが…いいの」そんな時、地団駄を踏むことしか出来なかった自分を肇は今でも悔み、恥じていたのだ。 自分自身の不甲斐なさからか最近、その頃の小夜子が毎日のように夢に出て来る。
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