プロローグ

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雨季には渇ききった大地を雨水が埋め尽くした。脆い地盤は豪水の威力に造作もなく原形を留めない。 勢いは衰えず蛇行と浸水をもたらし、地を這い続けた。 そうして切り立ったイワクモの端に来た雨水は…滝壺に落ちることなく、水飛沫を舞い上げて霧消するのである。
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