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この曲は一番しか流れず、次に故郷のBGMが流れて来る、そして皆眠るのだった、だがこの歌には二番三番がある(二)「〓ぐれて、はぐれて、日もくれかかり、時の流れに、もて遊ばれた、そんな悩みの、道しるべ、甲府の鈴は、母の鈴、振れば、涙の温みあり…(三)南アルプス、甲斐 駒岳、富士の高嶺に浮かぶ雲そんな希望の道しるべ、甲府の鈴は、母の鈴、想えば、涙の味がする…」作詞小山台二、作曲、望月吾郎のこれは良い歌だ、この望月吾郎先生は、ここの刑務所の篤使面接員にもなっている、ここには年に一、二度は必ず尉間に来る、そして翌朝工場に向かった、懲席も決まって仕事も楽なモタ工だ、午前中の休憩時間が来た、俺の前にたどたどしい日本語で
「お久し振りです、荒川警察署で一緒だったジンです」
「おお、ジンか、久し振りだな…ここに来ていたのか…」
「そうですよ、もうここに来て半年になります、別の工場に居たんですが、喧嘩で懲罰に行って、ここに降りて来たんです、何かやる事あったら何でも言って下さい」
「解ったよ、ありがとう」
このジンとはブタ箱で半年間一緒に居たので懐かしかった、
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