吹き溜まりの群れ(B級再犯刑務所…)

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名前を呼ばれ担当台に行くと… 「はい\175円」 「ええ、175,-凄い給料だよな」 そして部屋の者達の協力で一部屋でも楽をさせてもらっている、感謝、感謝の毎日である、そして月末に近くなると、俺達の部屋に越ヶ谷(埼玉)から頬かぶり(コソ泥)「ウ冠」とは窃盗の事をいう山口ヨシミが入所して来た、この男前刑から二ヶ月後に又捕まってここに来た、ついこの間までここに務めていたので工場の者達も部屋の者達も皆知っていた、今迄に刑務所は六回目だそうだ、しかし、この男見るなり嘘、嘘の連発で、部屋の遠藤にギッチリやられ二度と嘘はつかないと約束をして勘弁してもらいこのまま部屋で一緒に暮らす事になった、めでたし、めでたし… 4月半ばにもなれば、この辺は桃の花が咲き、桜の花が散る前に桃の花も満開に咲き、それにつられてスモモの花も咲くという何と花だらけの季節になった、やがて4月もそうそうに終って5月に入り17日の日には初めて尉間が来た「キューティー橋」橋幸夫の物真似で優勝してプロになった人だ、美川憲一の物真似と和田アキ子の物真似もして唄った、
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