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「村長?」
「ああ、間違いない。村は呪われた。やっぱり呪われてないんじゃないかって思っていたが、呪われていた。でもなんだかんだで、呪われてないだろうと思っていたが、呪われていた。それでもワシは」
「村長!」
「ん?」
「足踏んでます。」
「ああ、すまん。それでもワシは、呪われてないと思い続けた。呪われてると分かりつつ呪われてないと思い続けた。呪いって、そもそもが何なのかを考えながら眠れない夜を過ごし続けていた。呪い」
「村長!」
「ん?」
「足踏んでます。」
「ああ、すまん。呪い」
「村長!」
「ん?」
「足踏んでます。」
「ああ、すまん。呪」
「村長!!」
「ん?」
「足踏んでます。」
「何なんだよ!だからさっきっから何度も謝ってるだろ!」
「何なんだよはこっちですよ!何で、謝った後も足を踏み続けているんですか!謝れば踏み続けていいってシステムじゃないですからね!」
「じゃあ、ワシは一体どうすればいいんだよ!」
「足をどけて下さいよ!」
「足を、どける?」
「そうですよ!痛いんですよ!だから早く足をどけて下さい!」
「こうか?」
「それは手を上げるです!」
「呪いで体が思うように動かないんだよ!」
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