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ある村に、"蒼色の鬼"と呼ばれる幼い子供がいた。
蒼色の髪に蒼色の瞳
強さは鬼をも超えると言われるほど。
蒼色の鬼には親がいない。
鬼を産み落とすと同時に命を落としたらしい。
鬼は最初、髪の色が黒だったそうだ。
だが、成長すると共に髪の色は蒼色に変化してきた。
その頃は、蒼色の髪は珍しかったらしい。
その為か、それまで鬼を世話してきた人達は蒼色の髪を見て、
"災いを呼ぶのではないか"
……そう、思ったそうだ。
災いを起きたら困る、そんな理由で鬼を殺そうと、
村の住民全員が鬼を襲ったけれど、鬼はやられまいと刀を手にとって村の奴らを全員、
殺してしまった。
人を斬る感覚を覚えた鬼は村を出た。
そして、襲って来る者どころか、通り縋った者までも殺してしまった。
………そんな頃だった。
鬼が"あの人"に出会ったのは。
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