第一章 恋来

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「あ~!! 超おなか減ったし~っ♪♪」 待ちに待った昼休み。 美嘉はいつものように机の上で弁当を開く。 学校は面倒だケド、同じクラスで仲良くなったアヤとユカと一緒に弁当を食べるのが学校生活の中で唯一の楽しみな時間だ。 ー田原美嘉ー 今年の4月高校に入学したばかりの高校一年生。 入学してからまだ三ヶ月たらずだけれど、仲良しで気の合う友達が出来て、結構充実した毎日を過ごしていた。 背が低い上に顔が幼いので、実際の歳よりも下に見られがちなのが今の一番の悩みだ。 頭がいいわけでもなく、特別可愛いってわけでもない。 特技なんてないし、将来の夢なんてあるわけでもない。 中学を卒業してすぐに染めた明るい茶色のストレート髪。 ほんのりと淡いメイクがまだあまりなんじんでいない今日のこの頃。 中学校からわりと平凡な生活を送ってきた普通に友達もいた。 それなりに恋もして、付き合った人もいた。
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