冬の始まりの色

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それからはまたお互いに黙々と料理やワインを口に運んだ。 が、太一は父の酒の強さに少し驚く。 さりげなく同じペースでグラスを空けるもののはっきり言って自分のペースよりも早い。 自信があっただけに太一は少しだけ戸惑う。 ワインは割りと早く空いてしまった。 それを見て父は口を開く。 父『どうする?』 太一『なにが?』 父『もう空いたようだが。太一がまだ時間あるならもう一本?もちろん飲めないならばそれはそれで構わない』 飲めない…と言うのは時間的にか?それともキャパシティーの話か?少し太一のカンに障る。 太一『今日はもう予定はない』 父は少しニヤリとすると店員を呼びワインと、生ハムのなんたらを頼んだ。
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