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私は物音で目が覚めた。空もまだ明るさを取り戻し始めた早朝、寝ていた時間も2、3時間ほどだと思う。 目をこすりながら物音の方を見ると男が周りを見渡して身構えているのが目に飛び込んだ 「なにごと!?」 わたしも飛び起きて身構えて男に尋ねる 「起こしたか?いや、起きといてくれた方がありがたいか。おれたちは今囲まれている。おそらく里の人間たちにだ」 「なんでよ」 「これはあくまでも推測だ。いいな?」 「わかったわ」 「朝起きてもおれが戻ってなかったからおれを探しに来た。するとおれとおまえが一緒にいるのを見て、おまえが何かしたと思い実力行使にでようと考えた」 「囲まれた理由はわかった。でもいろいろとおかしくない?普通に人間が妖怪を恐れず森に入ってきていることとか、あなたが起きているのに実力行使に出ることとか」 「里には慧音さんがいるからな。夜中の作戦には賛成はしていなかったのだが、おれが帰ってこないとなれば話は別だからな。おれが操られてるかなんかと思っているんじゃないか?」 「あのワーハクタクは私が人を操る能力がないことくらい知ってるでしょ」 「だろうな。だがおれが帰ってこないから実力行使にでてもおかしくはない。理由はともかく里の人間の安全を第一に思ってる方だしな」 「ならなに?私は降伏でもしたら何事もなく終われるの?」
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