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あとがき
エピローグ
「(私たち妖怪は寿命が長い。数ある日々の中でなにかあっても、そこで立ち止まっては新しいものが見えない。私たちは螺旋階段をのぼっている)だっけ」
私はあの後、ゆっくりと休み体を癒した。今ではいつも通りに楽しく日々を過ごしている。
結局、彼の名前と最後の言葉の意味はわからなかったが、私はそれでもよかった。ああいう日があった、それだけで充分だ。
私はあの日のことをできるだけ忘れないように歌を作った。人前で唄うことはないだろうが、別にその必要もない。ふと、思いついた時に口ずさむ。ただ、それだけの唄。
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