嫉妬

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そして、テレビの中の俺は無駄にペラペラ喋りながらぎこちないキス顔を全国に晒してしまった。 隣からは何の反応も無くて、恐る恐る隣を見れば肩が揺れていて・・ え、肩が揺れ・・ 泣いてる?! 「れ、れん・・?」 まさか泣くとは思わなかったから焦りながらゆっくり声を掛け、蓮の顔を覗くと 「え、?」 「っふふ、紅くんダッサイ・・」 笑っ、てる・・? 「いや、あの紫野元さん?」 「んはは、ごめ・・!面白くて」 「面白いって・・」 仮にも恋人が全国にキス顔晒したんですけど?! しかも俺結構真面目にやったんですけど?! なんて言える筈もなく、ちょっとしょんぼりしていると。 「紅くん?ごめん、言い過ぎた・・?」 可愛い顔で覗き込んでくる蓮。 そんな彼を責める事なんて出来るはずがなくて、 「べっつにー。少しくらい妬いてくれると思ったんだもーん」 あからさまに拗ねてみれば、安心したように綻ぶ顔。 でもそんな顔は一瞬で、いつになく妖しげに笑った蓮は珍しく自分から近寄ってくるとこの上無いくらい最高の、誘い文句を吐き出した。 (だって紅くん、俺にする時あんなのじゃないでしょ?) .
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