歩む青年

2/5
前へ
/26ページ
次へ
「・・・・・・うん? まぶしぃ・・・」 辺りは真っ白な空間が広がる。 「英雄よ、目が覚めたか?」 「・・・・・・え?」 何もない空間から車椅子に乗った金髪蒼眼の老紳士と黒いフードの人物が彼の車椅子を押すような形で現れた。 「死んだかと思えば、まだ夢見てるのか?」 「お主の肉体はな。だから魂がこの場に存在する。」 「魂? じゃあ、所謂此処は最後の審判でも下す場所か?」 「輪廻の間。これが正しい。 お主が救った少女はあの日死んだはずだった。 しかし、お主が助けたこと。 助けた少女の未来が世界に幸福をもたらす結果となった。 あのまま時が過ぎれば地球の人類は全て滅びたな。」 なんてこった。 知らない間に世界平和に貢献しただと!? 「それで、俺がいる理由は?」 「神になる気はあるか? 神々はお主が気に入ったらしい。」 「・・・・・・いや、なる気はない。 それより、速く生まれ変わりたい。」 「やはりか、なら転生はどうだ?」
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加