~第一話 黒ノ騎士団~

1/1
前へ
/8ページ
次へ

~第一話 黒ノ騎士団~

「…ふぅ」 さらり。溜息をついた若い騎士の服装を身につけた青年が、長く垂らした髪を揺らす。 この青年は、黒い髪を持ち、身に纏う騎士の服装も黒い。 ただ、瞳が紅く充血しているみたいに見える。 細めた瞳から薄く見える紅い色が黒い印象とコントラストとなる。 …この容姿から、彼ー名をフレア・ソワージュというーは、黒の騎士と呼ばれている。 元々、黒の対である白の騎士が存在したことも、この呼び名がつく後押しをしたのだろう。 白の騎士の名は、レビント・クリエラーといい、白髪で服装も白だ。 フレアとは同期で、たびたび戦闘を共にする。 王直属の騎士団に入った白と、国民の騎士団に入った黒は、その中でそれぞれ小さな騎士団を作る。 後に大きな騎士団になり、王でも民でもない騎士団となる。 当時“黒ノ騎士団”と“白ノ騎士団”と呼ばれ、やがて二つの騎士団はー
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加