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~第四話 白の騎士~
白ノ騎士団の集まる部屋では、白ノ騎士団の隊長であるレビントは、隊員に囲まれていた。
黒ノ騎士団が絆で繋がっているのに対し、白ノ騎士団は、レビントの実力に惚れた者の集まりだ。
その為、レビント無しでは、彼らは喧嘩ばかりする。
レビントの唯一の悩みだ。
フレアが羨ましいとは思わない。
実力だけならば、白ノ騎士団の方が上だからだ。
しかし、いつも喧嘩ばかりの隊員は、正直鬱陶しい。
「少し仲良く出来ないのか?」
何度問うたか分からない質問。
問うた時は、謝り、仲良くする、と誓うのだが、その誓いが実行されていないことは明らかだった。
「…それで、私に愚痴りに来たんですか」
そう。レビントは今、フレアの騎士団室ー騎士団ごとに部屋があるのだーに来ていた。
「フレアの騎士団は、仲良いと聞いからね。アドバイスでも貰おうと思ってね」
軽い感じでそういうレビント。
それを見たフレアは、やれやれ。と、ため息をつく。
「それは、レビントさんが構いすぎるからでしょう。放っておけば、そのうち自分たちでなんとか居心地良くしようとしますよ」
「…それだけでいいのか?」
頼りになる同期の言葉に拍子抜けする。
「構いすぎると自分でなんとかしようとしないものです。私の所で入り浸ってかまいませんから、少し様子を見ることですね」
フレアの助言をありがたく受けとり、数時間フレアと談話してから、自分の騎士団室に帰ったレビント。
するとー
「隊長、お帰りなさい!」
…なんと、隊員たちは仲良く話をしていたではないか。
「お前ら…」
「…皆で話したんです。すいません、
隊長。俺たち、なんでも頼りすぎてました!」
「「「すいませんでした!」」」
ー白ノ騎士団、ここにアリ
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