二人の少年。

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「神主さんの古巣!? …ヤマトの大きな神社ですか?」 首を傾げながら陸攻。 すると山本神主は、返事の代わりに古ぼけた頑丈な紙の筒を陸攻に手渡す。 山本神主の目は明らかに いいから筒を開けてみろ陸坊 と言っている。 それからしばらくして陸攻が、ぎこちない動作で筒の中身である上等な巻紙を取り出しそして広げるのであった。 すると陸攻の目に 『卒業證書 第○○○○號 山本 権座ゑ門殿 海軍兵学校教程ノ卒業ヲ証ス 明治廿二年四月廿日 海軍兵学校校長海軍少将有地 品之允』 …という文面が、視界一杯に飛び込んで来る。
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