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前をみると、横断歩道の信号は赤だった。
なんでこういう日に限って運が悪いんだろう。
だけど信号を待っている時間なんてない。
つーか、急いでいる時は赤でもわたっていいんだよ!!
俺は車が来ているかも確認せず道路に飛び出た。
最後に聞いた音は車のファンクションだった気がする。
やけにでっかい音を鳴らしてたと思う。
グチャッ
目の前は真っ赤に染まっていた。
気が付くと俺は白い空間にいた。
大きさは…小中学校の体育館くらいだろうか。
俺はその空間に一人倒れていた。
「………死んだのか?」
勿論返事はない。
逆に誰も居ないのに返事があるほうが怖いから
『そうだよ~。あなた、死んだんです。あははは~自分の不注意で死ぬなんて馬鹿ですね~』
返事キター!!
怖い!怖すぎる!
だが返事の中身は俺を馬鹿にしているので恐怖より怒りのほうが込み上げてくる。
『なに挙動不振になってるんですか~』
「ぎゃああ!?」
俺の目の前に黒い人影が降ってきた。
降ってきたのだ。本当に空からヒューッと。
『あなたってリアクションが一々オーバーですよね~。面白いです~』
黒い人影……違う。
黒いフードを被った人間だ。
……人間って空から降ってくるっけ?
未確認黒いフードはクスクスと笑いながら俺をジロジロ見てくる。
よく見ると、黒いフードのは赤目だ。
充血とかのレベルじゃない。
まるでルビーを嵌めてあるみたいだ。
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