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僕は白け切った目つきで金髪を睨みながら溜め息をついた。
「へぇ凄いね」
僕がそう言うと自慢気な顔をしていた、コイツに嫌味は通じないようだ。
「俺の名前は鬼原 蒲螺(オニハラ カハラ)、近くのアパートに下宿してるんだ。同じ学部同士仲良くしようぜ、俺の事は鬼原とでも蒲螺とでも蒲螺様とでも気軽に呼んでくれ」
鬼原はそう自己紹介をしながら握手を求めるかの様に手を出してきた。
「ああ、よろしく鬼原。僕の名前は山崎 辰之(ヤマザキ シンノ)だ。呼び方はシンちゃん以外ならなんでも良い」
そう言いながら僕は鬼原の手を握り返した。
「よろしくなシンちゃん」
ニヤニヤと笑いながら鬼原は呟く様にいった、それを聞いた僕は思わず全力で鬼原の手を握り締めた、小さく鬼原が悲鳴をあげ手から不可解な音が聞こえた後まだ若そうな教授が教室へと入ってきた。
僕がシャーペンを握りしめている時鬼原はずっと虚ろな目で左手の指をさすっていた。
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