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「ご注文された枝豆でーす。」
再び訪れた看板娘が枝豆がてんこ盛りに盛られた皿を置いていく。
「…ごくり。ダイズが油断するのが悪い。」
ディアブロッコリーをもっさもっさとふてくされた顔で食べる男にステーキの一片を飲み込んだ女が真面目な表情でそう指摘する。しかし、口元についたステーキの油がついているせいでいまいちしまらない。
「油断した訳じゃないし…譲ったんだし」
ダイズと呼ばれた男は子供のような言い訳をしながら今度は枝豆を貪るように食べ始める。
「ふーん、そう。…一口いる?」
「いいよ、今回のクエストはエレの手柄だし、食ってしまえ。」
「じゃあ遠慮なく。」
枝豆を食べながらダイズがそう促し、女、エレは言葉に倣ってステーキを口に運ぶ。
「…やっぱ枝豆じゃ物足りない…すいませーん!枝豆追加でー!」
「ダイズ、やっぱり一切れあげるわ」
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