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オウビートの頭程の大きさの穴から出てきたのは自慢である立派な角が半ばほどに折れた"ドスヘラクレス"だった。
「危機一髪…てやつかな…」
ドスヘラクレスはオウビートに似た声、むしろオウビートの声そのものを発した。
オウビートは血を流し倒れている自分の体を見て内心舌打ちした。
「戦闘体を保てない今を狙われたらひとたまりもない…何か別の体を探さなければ…!」
新たなる己の体を求めるべくオウビートは羽ばたこうとした。しかし、羽が思うように動かず飛び立つことができない。それどころか身体中が鉛のように重くなってきた。
「くっ!さっきの戦闘のダメージ…か…」
そして、凄まじい勢いで意識が遠退いたオウビートは一歩も動くこともできずに地面に伏したのであった。
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