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現場は凄惨な有様、血の海としか言えない現状…
全員銃で頭を撃ち抜かれてほぼ即死、西野はその様子を「あいつは命乞いしたなぁ…あそこでくたばってる奴は最初に射殺した奴だ」と思い出しながら現場を捜査している。
「海さんこれも天竜組とマフィアの抗争ですね」
西野は海さんと呼ばれる老刑事に話し掛ける。
ベテラン刑事の海野は腕を組みながら「西野、おめぇさんの読み通りかも知れんが俺はちと腑に落ちないんよ…それに変な噂も聞いてるしよ」と西野を一睨みする。
「俺にはよぉヤクザとマフィアの抗争に見せかけた殺人…しかも子供じみた理由での殺人に見えるんよ…根拠なんて無いただのカンだがよ…」
「海さん…カンなんてナンセンスですよ…ところで噂って?」
「署内の押収物保管庫からヤクザやマフィアから押収したハジキや弾が無くなってしばらくしたら元通りになってるって噂だ…エリート刑事さんは知らないのか?」
「…いえ…初耳です…」
「そうか、何か解ったら教えてくれよな」
「はい海さん…」
捜査が終わり署に戻った西野は報告書を書き上げ署内の押収物保管庫へと向かった。
表向きは噂を確かめるため押収した銃を点検すると言って…東大を首席で出将来有望とされている西野の言葉を疑う者などいなかった。
正確には、署長が疑いをかけるが、副署長が押し切り有耶無耶になっているのが現状である。
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